時雨と別れ、一人屋敷を歩く翔真。
向かっているのは、紫月の部屋だ。
夜中に(あれでも一応)女性の部屋を訪れるのは…と思ったが、きっと寝ていないだろうと思い、行くことに決めた。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。
(デケェな……)
他の部屋の、二倍ほど大きい部屋の前で立ち止まる。
その大きさのせいか、威圧感がすごい。
「ここだな…」
なぜか、緊張する。
コンコンッ…
一応、ノックをしたほうがいいと思い、近くの柱にノックする。(入り口が全て障子であるため)
「あーー……紫月ー?」
しばらく待ったが、返事は返ってこない。
「おーい……いるんだろ?」
(寝ちまったのか…?)
さすがに起こすのも悪いと思い、自室へ帰ろうとした、その時。
カタンッ…
「あぁ?なんだよ…こんな遅くに…」
出てきたのは…
「爽太!?」