「って、そういうことじゃないよ！ななななんでキス………なんか………」


もしかして私をからかってるの？

それとも想いが届かない私への気づかい？



「は？そんなの倉橋が好きだからに決まってるだろ」



「へ……………？」



まるで挨拶を交わすくらいの軽い言葉だった。


え？今……好きって？



「で、でも九条くんには他に好きな人がいるって沙耶が……」


間違いなくちゃんと聞いてたもの。


その子も九条くんが好きで、九条くんもその子が好きだって。


えっ………あれ？



「あぁ、たしかに俺は神楽に言ったよ。倉橋が好きだって」



ど、どうなってるの！？