それがずっと気になっていた。
僕は特に良い事をした訳でもないし、善人でもない。なのに何でラキは僕をここに呼んだのだろうか。
疑問に思ってるとラキが口を開いた。
「優雨君は昔から気にならなったかい? 自分の異常な能力を…。
親の遺伝とは全く異なる容姿、怪我をしても直ぐに完治してしまう。1度見れば何でも出来てしまう身体と1度見れば何でも覚えてしまう頭が」
そう言われ心臓がドクンと鳴った。
確かにそうだった、昔から僕は他人とは違った。
何故か髪の色が銀髪で目は金色だった。
1度見たもの聞いたものは忘れない頭と、異常な程までにも発達している運動能力。
それ故に周りから化け物の目で見られ、恐怖の目で見られた
親からも学校からも突き離され、虐待やイジメにあった。
何故なら怪我をしても治ってしまうから。都合の良い玩具にされたんだ。
そんな事から解放されたくて僕は親を捨てた。
でもまさかラキが知ってるなんて思ってなかった。
流石神っていうとこかな。
いや、たとえ神だとしてもデリカシーないよね。