そう言って、アクマは少し困ったような……それでいて優しい、あの笑顔を浮かべていた。



心臓が高鳴る。





……っ!……やめてよ。コイツにドキッとなるとか有り得ないし。



自分の微妙な変化に目を向けたくないあたしは、


「あ……あたし、もう帰るからっ……」




ベッドから起き上がろうとした。






「……凪桜」



それを、やんわりと止めるアクマ。



優しい口調にドギマギしながら


「なっ、何?」




それだけ言うのが精一杯だった。