外はいつもの静寂な森ではなく、強い風に吹き付けられ、木々はまるで何かを伝えるかのようにザァザァと荒れ狂っていた。





「リトー!?リトー!?」





必死に呼ぶが、森の騒ぐ声に邪魔され掻き消される。





どれくらい探したのだろうか、ふと周りを見回すと見慣れない湖に来ていた。








空にぽっかり浮かぶ大きな月が湖に浮かべられ、風にザワザワと怪しげに揺れていた。