僕の謝罪に幼なじみは首を横に振った。


「僕のこと、その...。」


幼なじみは察し、縦に首を一度振った。


そして

「あの、ね。一回だけでもしたらね、意識してもらえると思ったの。」

と、言った。


僕はここまで彼女を無意識に追い詰めていたのか。


「好きになれるかわからない。でも、もういいってなるまで

そばにいるから、もう絶対こんなとこしないで。」


幼なじみはゆっくりだが、確かに強く頷いた。


僕はそっと彼女に近付き、包むように抱き締めた。


《終わり》