そう、あれはまだ私が中1の春のこと。
彼と初めて出会ったのは。

「大崎恭平です。よろしく。」

そう笑顔で言った君。
塾のアルバイトとしてやってきた大学生だった。

それから君とは話すようになって
仲良くなった。
悩みごとも弱音も君には話すようになって
いつしかそんな君のことを異性として見ていたんだ。

周りからもお似合いだとか、
付き合っちゃえばとか両思いだとか、
そんなことを言われて
これからもこんな毎日が続けばな。

そう思ってた。

そんな私の幸せだった毎日の
歯車が狂ってしまったのは
受験というたった一つの選択肢だった