週明け。

会社に着き更衣室で瞳子さんと会い週末に行ったbarからの帰りの話しになった。


「あれから、藤崎さんは駅に向かったようだけど彼とは会えた?」


「はい、藤崎さんとは同じ電車で帰りました」


瞳子さんには悪いなと思いながら返事をした。


「そう。
私も中里さんとタクシーで帰ったんだけど。タクシーの中で、中里さんからあの駅では前に酔っぱらいに絡まれた女の人がいて大事になったらしいって話しを聞いたの。
でも藤崎さんが一緒で何事もなかったみたいだし良かった」



「瞳子さん、怒ってないんですか?」


「えっ?」


「本当は藤崎さんと帰りたかったんじゃないんですか?結局、私が藤崎さんと帰る事になってしまってすみません」


「最初は藤崎さんに送って貰いたいと思っていたけど……でも中里さんから、あの駅周辺は危ないって話しを聞いたし、もしあのまま、里奈を一人で行かせて帰りに何かあったら目覚めが悪いしね。あの場合は仕方なかったし、もういいよ」