「話しってなんだろう……」
3階フロアに着きエレベーターを降りて開発事業部に行くと中から何人か出て来た。
「あれっ、受付ちゃん。藤崎か中里に用かな?ちょっと待ってて」
言われるまま暫く待つと。
「受付ちゃん、中に入って待ってろってさ」
「はい、お邪魔します」
「中里、もう行くだろ?
俺達は帰るから受付ちゃんはごゆっくり」
「じゃね、里奈ちゃん。藤崎、あとよろしく」
中里さん達も帰って行き藤崎斗真と二人だけになった。
「藤崎さん大事な話しって何ですか?」
「話しをするのは俺じゃなくて、お前の方だ」
「はい……?」
さっき食堂で大事な話しがあるから来いと言ったよね。
何で私が話す事になってるの?
「私は藤崎さんに話す事はないです。話しがあるのは藤崎さんの方でしょう?」
「この間の話しの続きが聞きたい」
「この間……どんな話しか忘れました」
「お前を助けたって男の話し。気になるんだよ」
「あの人の事は藤崎さんには関係ないです」