「一年か……」
分かってはいたけど、身長のせいなのか、この体型のせいなのか……
あの人には子供っぽく見えていたって事なんだよね……中学生に見えるぐらいだから……
「なんか、元気なくなったように見えるけど大丈夫?」
「……大丈夫です」
せっかく今日、会えたんだから気にしていたら、楽しめない。
今だけ、忘れよう。
「そうか同じ学校だったんだな。陸上部はたしか春の予選では良いとこいったって聞いたけど?」
「はい、昨日待ち合わせした友達が陸上部なんですけど今度は9月の大会のための練習に気合い入っているみたいです。昨日は急に練習になったみたいだけど今日は予定の日だから陸上部練習していると思います」
「そうか……。陸上部練習しているんだ。なんか懐かしいな……」
「あのっ、良かったら学校行ってみませんか?」
「えっ?」
「今まで友達の練習しているところって見たことないんです」
もう少し居たくて誘ってしまった。でも困ったような顔をしている。余計なことを言ってしまったかな。
「やっぱりいいです。今の忘れて下さい」
「いいよ。これから学校に行こうか。陸上部の練習見てみたいし」
一緒に学校まで行くことになり今いる駅から電車に乗った。