司はゆっくりCDひらうと、埃をはらいながら彼女に言う。

「もう用はすんだろ、お前もさっさと帰れ。」

「なによCD落としたぐらいで。言われなくても帰るわよ。」

そう言って彼女は足早に帰っていった。

「ね、追いかけなくていいの?」

「帰れって言ってんの俺だから。それより急ぐぞ。」

「うん。」

司は、CDをカバンにしまう。

「ね、それってNBNのCD?あたしがあげたやつ?」

「まぁ。そうかな。」

「…。」