さりげなく、一緒に行こうとしたのだけど、司は真面目な顔でこたえる。

「いや、ウチのクラスだけ遅れると、司会当たるから、先に席とっといて。」

「うーん。わかった…。」

返事が重くなる。
三階の隅っこ教室。
悲鳴が聞こえたとか、授業中に女子全員泣き出したとか、ウワサが耐えない。
結局そのまま、教室として使えないから、会議室にしているらしい。

はー。
ひと息はいて、会議室のドアに手をかけた。