固まってるあたしをよそに、電車は容赦なく駅にすべりこむ。

彼女たちから、離れるようにホームを急ぐ。


司にはあいたくない。


でもなんて間の悪さだろう。
改札を抜けたところで、会ってしまった。

「司…。」

「おぅ、どんぐりにしては、頑張ったんじゃねーの。」

「…。」


何も、言葉がでてこない。

そんなこと、言われたくないのに。