「立ち聞き。」

ぽそりと司が言う。

「そうじゃない。」

「また、どうせ面白がってたんだろ。」


司が意地悪く言う。


「そんな、違うよ。たまたま…聞こえただけ。」

「羽柴、なにがあったか知らないけど、僕が靴箱で待っててもらったんだ。」

「わかってるよ。で、二人は何?靴箱で待ちあわせって、今から告白タイム?」



「司、やめてよ。」と言う前に、砂原王子が答える。


「そうだよ。いまから、早瀬さんに告白しようと思ってる。」