「砂原君?」


そこにいたのは、容姿端麗、頭脳明晰、性格良し、我が校の王子こと、砂原孝明。

と、その後ろから、司が顔を出した。


「めっちゃ、マヌケづら、いただきました。」

「ちょっと!司」


司のとなりで、砂原王子が苦笑している。


「なぜ?羽柴は早瀬さんのこと、どんぐりって呼ぶの?」


砂原王子は、切れ長のキラキラした目を近づけながら、きいてきた。

「そ、それは、司が、勝手に。」

ヤバい。
あこがれの砂原王子のキラキラで、耳まで真っ赤になる。