「キレイ…。だから許す。」

そう言ってしまうと、今度は急に汗ばんだ手が恥ずかしくなって、もぞもぞと手を引っ込めようとする。



すると司が、急に握った手を引き寄せた。

「な、おまえって。」

「痛っ!えっ?」



司は、顔を近づけて、ささやくように聞いた。

「砂原のこと好きなのか?」

「えっ?」


カーっと顔がほてってくるのがわかる。


恥ずかしい。

「いや、ちょっと!急に、なに?」


司は、少し笑うと、あたしの手を放した。


「協力してやるよ。トロいからな。」