真っ赤になったあたしを、面白がっているのか指を絡めて手をつなぐ。
そのまま、窮屈そうに立ち上がる。

「な、なに?」

「地上ついたから降りるんだよ。」

「えっ、ああ、もう。」

「なに?もう一周したいの?」

「降ります、降りる!」

いやいや、こんなエロ司と密室なんて心臓もたない。
あわてて、立ち上がると天井に思いっきり頭をぶつけた。
司が爆笑する。

「大丈夫か?すっごい音したぞ。たんこぶの分背が伸びたか?」

「うっさい!」

いつも通りの会話に、ホッとしながら観覧車を後にした。