愕然とするあたしを、気遣うように司が頭を撫でる。

「ま、最近は告られる前に『くるみのこと好きなんです』アピールしまくってドン引きさせてきたけどな。まさか本人に伝わってないとは…。」

「じゃあ、祭壇もそのためにワザと作ったの?」

「祭壇?ああー。愛のメモリーBOXな。あれは完全なる趣味だけど。なんでそんなの知ってんの?」

「安藤さんが…。ってか、あのCD開けてなかったんだね。」

「くるみのは大事にしてるって言ったろ。俺も正月から並んでたから、同じの持ってるし、くるみからのは貴重すぎて、そのまま飾ってた。」

「せめて開けようよ。カードとか入ってるかもしれないじゃん。」

「んー!カードもあったんだ。うれしすぎ。」

そう言って、あたしの手のひらにキスをおとす。

「ね、司ってそんなキャラだった?激甘すぎない?」

「だからこれから伝わってなかった10年分伝える。覚悟しろよくるみ。」