しかし、いつまで経っても司からの、返事はなかった。
いままでの態度と、何も変わらず、あまりにもかわらないので、あたしは一つの結論に至った。
スルーされた?
あたしのこと、好きでも嫌いでも無いってことだから、なんのリアクションもないんだと。

無関心、それが一番キツイ。

もう、気持ちに蓋するのが、一番だと悟った。



「ふーん。それは素直になれなくて当然かな。もう一度トライするのは勇気がいるよね。」

一気にまくしたてたあたしの話を聞いて、王子は同情してくれたみたいだ。

「あたしが借りたCDには、サインしかなかったけどなぁ。」

「それは、羽柴に聞いた方がいいよ。ほら降場で待ち構えてるよ。ってか、動画見てんのかな?」

「いや、微妙だなー。くるみが一番に降りた方がいいかもね。」

地上についたゴンドラから、そう言って、2人にグイグイ押されて、一番さきに降ろされた。