「おっ、なに愛の告白。」

戻ってきた司と砂原王子にからかわれた。
どうしたもんか、困って司を見上げる。
安藤さんは、あたしに抱きついたまま、首だけ2人のほうに向ける。

「司〜なんで教えてくんなかったの？早瀬さん路上から追いかけてたって。」

「あーNBNな。オレもくるみから教えてもらって、ハマったんだけど。」

「３人ともNBNのファンなの？」

「そうなの、なかなかファンの子が周りにいなくって路上からって、もう神じゃん。」

「布教活動なんてしてないよぅ。ちょっと司、助けてよ。」

大興奮の安藤さんと対象的にたじろぐあたしがおもしろいのか、司はクスクス笑っているだけ。
もー助けてくれてもいいじゃない。

「とりあえず、食べようか。その後語りあったら。」

砂原王子のひと言でやっと解放された。