でもそうこうしてるうちに、女子に囲まれた。
「ちょっと、なに?」
「そっちこそ、ちょっと手振ってもらったからって調子のんなよ。」
「はぁ?何でそんなこと言われなきゃなんないの。」
まなみは、受けて立つひとだから。
ああ~案の定、騒ぎが大きくなっていく。
ヤバい。
司の視線を感じる。そう思った瞬間。
バッシーン!
ボールがとんできた。騒いでた女子達が水を打ったように静まり返った。
「くるみ!おまえ、もう帰れ!」
司の怒号がとぶ。
あわてて、外に出る。
まなみはしぶしぶついてきた。
「ったく、なんだよ幼稚園児は、ギャラリーなんか気にせず集中しろよ。」
「まなみ、ごめんね。」
「なんで?くるみは、悪くないのに。」