「おばさん買い物行ってくるって。」

「そうなんだ。」

ってことは、いま家には司と二人っきりってこと?
いやいや。
そこは意識するとこじゃないし。
なんて思ってると、ふと司が立ち上がって隣に座る。
お風呂入ってないし、髪も洗えていないからあまり近づかないでほしい。

「な、なに?」

思わず逃げ腰になるあたしの顔を見つめる。

「逃げるな。」

「やっ、だってお風呂入ってないし。」

「いいよ。」

「あ、あのやっぱり恥ずかしいからあんまり見ないでほしいんだけど。」

「だーめ。心配させた罰。」

「心配?司が?」

「ったりまえだろ。熱下がったみたいだな。」

ちょっとうれしかったりして、にやけそうになるのをこらえる。