司は、砂原王子に何か言われたみたいだ。

ちょっとすねたような顔をしている。

目が合うと、そらされた。


かわりに、砂原王子と目が合う。

彼は何を思ったのか、こっちに手を振った。



「ギャッー!」

体育館がどよめく。

思わずまなみと顔を見合わせた。



「あたし、じゃないよね。くるみ?」

「そんなわけないよ。」



ヤバい。女子達がざわざわしだした。



「まなみ、帰ろ。」

「えーっ!くるみいま来たとこじゃん。これからいいとこだよ。」