「うっさい、あばれると落っことすから静かにしてろ。」

「自分で歩けるから。」

「そう言って何回ぶっ倒れたんだ。もうだまされるか。」

「だましたんじゃないし。倒れたのは一回だけじゃん。」

「五回だ。幼稚園の遠足で倒れたんだぞ。こっちはトラウマもんだっつーの。あと、小一の運動会、修学旅行、中一の文化祭と、卒業式、どんだけ心臓に悪いか。」

「えーと、卒業式の時だけしか…。」

「ま、本人はぶっ倒れてるから記憶とんでるわな。」

驚いていると、そのまま医務室に着いてしまった。