嫌な予感ほど的中するもので、司はなかなか帰ってこない。
手元の木札は、あと1枚になっていた。
思わずつぶやいたのは砂原王子のほうだ。

「羽柴遅いな。」

「ケガ大きいのかな。」

「いや、それならもっと早く対応してる。時間がかかると事態が悪くなるだけだから。」

じゃあなんで?
言葉にを飲み込んだ。

「帰ってきた!」

闇の奥を見つめていたまなみが、おどろいて声をあげた。

女子の肩を抱いている。
あたしは一瞬目をそらそうか迷う。
だけど彼女のキョーレツな視線を感じて思わず見つめ返してしまった。