まなみと別れて会議室に入ると、北城が尋ねてくる。

「夏目さんって、あんな人なんだな。」

「え、なにが?」

「したたかというか、性格キツー。」

ガックリと北城が、うなだれる。

「な、なになに、どうしたの?」

「ショック~。俺って、顔では選ばないタイプなんだけど。」

「??」

「あのギャップ、かわいいわ。ビンゴ。」

「それって、まなみのことが…。」

「だったら、いつもみたいに、声かけたらいいんじゃねーの。」

司が、からかう。

「そ、そんな、声かけるなんて…。」

真っ赤になった顔を、手でかくしながらうつむいてしまった。
本気だから軽く声かけられないってこと?

あたしと、司は顔をみあわせる。