「夏目、その辺で許してやってよ。」

司が、割ってはいる。
あたしは、あれからなんとなく司とギクシャクしている。

「くるみは、俺が連れてくから。夏目は、怖がって砂原に飛びつく練習でもしたら。」

「羽柴~んなこといつでも出来ますけど。」

そう言うと、まなみは北城の腕に、かわいい悲鳴をあげて飛びつく。

「ヤダヤダヤダ、めっちゃこわいんだけど~。」

なんて言いながら、北城の後ろに隠れる。

「え、だ大丈夫。」

北城が、驚いて振り返る。
いや、それ以上にみんなおどろいた。