俺は、ベッドのそばに置いてある自分の財布の中から小銭を出して、ひなちゃんに手渡した。


俺を運んできたときに、涼がいっしょに財布を持ってきてくれた。


ほんまあいつは、気が利くヤツやわ。


「…わかったよ!なにがいい?」

「んー、いちごミルクやな!」


ひなちゃんは受け取った小銭を握りしめると、イスから立ち上がった。


“…それでもケガさせたのは、あたしだから……”