ひなちゃんの手には、ピンセット。


その先には、消毒液に浸かっていた綿が摘まれていた。


てっきり、俺の擦り傷の手当てをしてくれるんかな?って思ってた。


しかし、そんな優しいもんやなかった…。


「…イッテーっ!!!!」


ひなちゃんはそれを、容赦なく俺の顔の傷に押し当ててきた。


めっちゃ傷に染みるっ…!!


どうやら、勝手にチューしたことへの仕返しみたいやった。