「桔平、やる気満々じゃん!」


絢斗が俺の肩を叩く。


俺の棒倒しの最大のライバルは、サルの絢斗。


…絶対、負けへんからな!


心の中で、そう呟いた。



俺はグラウンドに入場すると、保護者席に目を向けた。


ちゃんとひなちゃん、見ててくれてるかな~?


…あっ、おった!

ひなちゃんや♪


俺は絢斗がよそ見をしてるうちに、ひなちゃんに大きく手を振った。