「…それに、ひなちゃんにー……」


桔平くんがポツリと呟いた。


「…え?」


でも、あまりにも声が小さかったので、なんて言ったのか聞き取れなかった。


「あ、そーやっ!ひなちゃんジュース買ってきてくれへん?俺、喉乾いたし」


桔平くんは何事もなかったかのように、財布から出した小銭をあたしに手渡す。


「…わかったよ!なにがいい?」

「んー、いちごミルクやな!」