「私はグラウンドへ、さっきの女の子の報告と工藤くんの代役のことを伝えてくるから、少し保健室を空けるわね」


そう言って、先生は出て行った。


保健室に残された、あたしと桔平くん。


「…ちぇ!200メートルなんか、捻挫してても余裕やし!」


いじけたように、桔平くんはベッドに倒れ込んだ。


…せっかく、楽しみにしていたリレーなのに。


「…ごめんね」