桔平くんの顔や腕や足には擦り傷があり、貼られたガーゼに血が滲んでいた。


それを見ると、胸がキュッと痛くなった。



「では、よろしくお願いします…」


あたしたちの横を担架で救急隊員に担がれながら、女の子が保健室から出て行った。


運ばれて行く様子を心配そうに見つめる、保健室の先生。

桔平くんは、そんな先生の顔を覗き込む。


「あのコ、大丈夫なん?」