絢斗は桔平くんよりも身軽に棒を登ると、簡単に旗を取り上げてしまった。


そのままピョンっと飛び降りて、旗を自分の陣地へ持ち帰った。


パンパンッ!!


対戦終了のピストルが鳴る。


勝負は一瞬だった。


『赤組対黄組の戦いは、赤組の勝ちです!』


グラウンドにアナウンスが響く。


「今、兄ちゃんが旗取ったよね!?」

「そうね!絢斗、やるじゃないっ」