しばらく走ると、霧の中にうっすらと影が見えた。


…見つけたっ!!


その影は辺りをキョロキョロしながら、しゃがんでは立ち上がって、またしゃがんでは立ち上がってを繰り返していた。


あの…、なにかを探しているような動作…。


間違いない、秋月さんだ。


…やっぱり、まだ探してたんだ。

ほんと…なにやってんだよ。


俺はあとを追いかけ、後ろから腕を掴む。