タイミングが悪いことに、翼が部屋に入ってきた。


翼はベッドの様子を見て、部屋の手前で固まる。


「…なーんか、お取り込み中のトコ失礼しましたっ!」


翼はそのまま、ドアを閉めてしまった。


「ちょっと待ってよ、翼…!!」


急いで呼び返してみたけど、あたしの声が翼に届くことはなかった。


絢斗に目を移すと、にんまりと笑っていた。


「あんたのせいで、翼が変な誤解したじゃないっ…」