いわゆる…頭突きだ。


「イッタ~…!!」

「…イッテー!!」


思った以上に力を込めてしまったので、あたし自身も痛かった。


けど、そのおかげで絢斗が目を覚ました。


「…あれ?ひな?おはよー!」

「おはよーの前に、早くどいてよねっ」


あたしは頬を膨らませて、絢斗を睨んだ。


ふと床に目をやると、絢斗が借りたであろう翼のTシャツが、なぜか脱ぎ捨てられていた。