「きれーい!」


翼と咲斗も後ろから追いつく。


「すごいだろ?」

「…う、うんっ!」

「この前走ってたときに、たまたま見つけたんだ」


後ろは雑木林で真っ暗だけど、その反対側には180度に広がる夜景。


…想像以上の絶景だった。


「翼!あっちになんかいる!!」

「え?なんかって?」

「ほら、あそこっ!」

「あれって、シカじゃねぇか!?」