「着いたっ」


絢斗はそう言うけれど、そこにはなにもない。

夜景どころか、辺りは雑木林で真っ暗。


続いて、翼や咲斗を乗せた単車も到着する。


「おい、絢斗。ここのどこが夜景なんだよ?」


翼もあたしと同じことを思ったようだ。


「ここから、少し歩くんだよ」


すると、絢斗の仲間のコたちが単車を下りて、ポケットからタバコを出し始めた。


「じゃ絢斗さん、俺らここで待ってますんで」