「知らねー。崖崩れしやすいからじゃね?」


絢斗の言った通り、上れば上るほど道は悪くなり、石ころが目立つようになった。


「この道…大丈夫なの?」

「大丈夫、大丈夫!崖崩れなんて、そうそうするもんじゃねーしっ」


タイヤが砂利を踏みつけ、お尻にガタガタと振動が伝わる。



家を出てから、1時間は経っただろうか…?


ようやく絢斗が、単車のスピードを緩めた。