「謝られたら、なんだか美姫がフられたみたいで、惨めになるじゃんっ」


美姫は腕を組む。


それは、さっきまでの触れたら壊れてしまいそうな美姫やなくて、いつものお嬢様キャラの美姫に戻ってた。


「美姫、まだ失恋したつもりじゃないんだけど!」

「え…、じゃあ…」

「絶対、桔平を振り向かせてみせるからっ」


右手でピストルの形をつくると、美姫はその手を俺の胸に突きつけた。