そんな顔を見られたくないんか、美姫は顔を背ける。



「…ごめん。俺…、聞いてしもてん……」

「えっ…?」

「…笹野先生とのことも、さっきの体育館裏で…ひなちゃんと話してたことも……」

「…うそ」


美姫はポツリと呟いて、唇を噛み締め俯く。


そんな寂しそうな顔すんなや…。


ほんまに美姫は俺を好きなんやってことに、その顔を見てようやくわかった。