このまま、保健室には寄らずに戻ってしまおうかと思った。


そのときっ…。


「…ンーーーッ!!」


廊下に、叫ぶような声が響いた。


「なんだ、今の声?」


俺たちは、顔を見合わせる。


そしてもがいてるのか、靴で廊下を擦るようなキュッキュッという音も聞こえた。


「…ひなたちか?」

「それにしても、暴れすぎじゃない?」

「ほんま、…なにイチャついてんねんっ」