目を丸くして、ひなちゃんがケーキのそばに歩み寄る。


「あっ、0時になった!ひな、ハッピーバースデー♪」

「19歳のお誕生日、おめでとう!」

「おめでとう」


俺らの拍手に包まれながら、ひなちゃんはロウソクの火を吹き消した。


すると、ひなちゃんの肩が震えだした。

見ると、顔がくしゃっとなって涙がこぼれてた。


「せっかくの誕生日なのに、なに泣いてんだよ~」