「でも俺、今時間なくて…!すぐに行かないといけないんだっ」

「…え!?じゃあ、どうすれば……」


事故をするのは当然初めてだったため、由香里は気が動転していた。


相手はほとんどケガはないものの、引いてしまったのは自分。

なのに、その被害者は至って気楽な様子で、今すぐに行かないといけないと言う。


由香里は、もうどうすればいいのかまったくわからなかった。