人通りの少ない道で、急に道の角から男が飛び出してきた。


「…わっ!!」


キキィー…!!!!


由香里はとっさに、ブレーキを力いっぱい踏んだ。


その衝撃で、由香里はハンドルに頭をぶつけ、そのまま気を失った。



「…大丈夫ですか!?」


しばらくして、そんな声が由香里の耳に届いた。


ふと目を向けると、運転席側の窓から若い女が覗き込んでいた。