「親父、遅ぇよっ」

「わりぃわりぃ!」


なんで、絢斗のおじさんまで…?


俺たちの頭の上に、ハテナが浮かんだ。


「…じゃ、じゃあ私はこれで……」


秋月さんから受け取った封筒をバッグにしまうと、由香里はその場を立ち去ろうとした。


「待って、由香里チャン!」


そのとき、絢斗が由香里を呼び止める。


「…由香里チャンさ。今から、だれかに会いに行くんじゃないの?」