バカかっ、こいつは。


そして次は、絢斗の隣にいる俺に目を向けられたのがわかった。


「涼…も、きてたんだ…」

「うん」


驚いたようにハッとした顔をしたのち、すぐに視線を逸らす由香里。


そのあとは、由香里とは会話は続かなかった。



少しして、真横の車道に1台の黒の車が停車した。


「よう、絢斗」


中から降りてきたのは、なぜか絢斗のおじさんだった。