そこへ、秋月さんに小走りで駆け寄る人物が…。


「…ひな!」


由香里だ。


由香里は秋月さんに近づくと、風で乱れた髪を手ぐしで軽く整えた。


「ひなっ。20万が貯まったって、本当…!?」

「うん、これだよ!」


秋月さんは、由香里に厚みのある白の封筒を手渡した。


「こんな短期間で…。ごめんねっ…。本当にありがとう…!」

「どういたしまして!」