振り返ると、黒いロングコートに身を包む、大柄の男の人が…。


動物で例えるなら、ヒグマかゴリラだ。


出くわしたら、一目散に逃げ出したくなるようなその人物は……。


「親父!なにしにきたんだよ?」


やはり…と言うべきか、絢斗のおじさんだった。


革手袋をはめ、レンズが長細い色付きサングラスをかけている。


さすが…、今日もイカツイ。


「確か、桔平くんと涼くんだったか?」